ごあいさつ・沿革
■ごあいさつ■
社会福祉法人同朋会 淳光育児園
園長 澁谷 暢達(しぶや ひろみち)
本園は、昭和23年10月に安全に子どもを育てられる環境を願う子どもの保護者から寄進を受け開園いたしました。開園以来70年余り、県内でも指折りの長き歴史を誇る保育園です。これまで仏教的情操の涵養により「人間性豊かな子ども達を育む保育園、明るく楽しい保育園、地域から信頼される保育園」を目指してきました。
◆はじめに
私は、いま日本が直面している現実を、園長として、そして子どもたちの未来を預かる者として、率直にお伝えしたいと思います。
私たちの国では、ここ数年、出生数が急激に減少しています。国や自治体は、出産費用の助成、保育料の無償化、医療費の無償化など、さまざまな金銭的支援を必死に行ってきました。しかし、そうした国や地方自治体による大変な努力にもかかわらず、出生数は 2020年から2025年の5年間で20%以上減少※ しました。
※統計情報の参照→ 今後50年間の人口予測、推移 ※sheet1(実績値・推移等統計情報.pdf ※園長による作成
これは「少子化」という言葉では追いつかない、急減化 と呼ぶべき現象です。このまま人口が減り続ければ、企業や産業の衰退、治安の悪化、食料自給率の低下、教育機関の縮小、国防力の低下など、社会のあらゆる基盤が揺らぎます。これは決して大げさな話ではなく、統計が示す「現実」です。しかし、私はここで恐怖を煽りたいわけではありません。むしろ、希望の話 をしたいのです。
◆未来を変える力は、0〜5歳の子どもたちにある
人間の人格や思考の土台は、満3歳までに約80%、満5歳までにほぼすべてが形成されると言われています。つまり、乳幼児期の保育・教育こそが、国の未来を左右する最重要の環境的投資、そして知的投資 なのです。
だからこそ、本園では次のような保育を大切にしています。
・子どもを管理しすぎず、主体性と創造性、そしてそれらの根本となる「意欲」を育むこと
・「これまではこうだった」という大人特有の固定観念に縛られないこと
・異年齢で学び合い、協力し合う力を育てること
・一般的となっている「年齢別の学び」という社会の暗黙のルールによって、「子どもが年齢だけにとらわれ、実際は月齢による能力の差が大きいにも関わらず、競争の原理だけに縛られること」から解放され、自ら遊びたいだけ遊べる、学びたいだけ学べる、つまり自己肯定感をバックボーンとした意欲の発露を促進する保育・教育環境を整えること
特に人口減少地域における未来では、全国の平均的予測よりも早く急激な人口減少が生じ、将来、同じ年齢の友だちが少ないまたはいない園生活・学校生活が当たり前になってくることが予想されます。
ここで少しでも子どもの未来像を想像してみてください、それは、
「認められ、受け止められ、自己肯定感を推進力に、自ら興味や意欲をもって社会と向き合う子ども」と、
「親や先生から叱られ、強制されることが多く、”当然であること”に疑問を持つ力を奪われ、親や先生から言われたからとか、しなければならないから社会と向き合う子ども」、
それぞれが近い将来、明らかに人口が急減していく社会の中で、自分の生活力や思考力、柔軟性、意欲、主体性が求められる時代になった時にもたらす結果の違いを。
だからこそ、年齢の枠を超えて育み合える力、柔軟な価値観、創造的に問題を解決する力が、これまで以上に必要だと考えています。
◆子どもたちの未来を守るのは、私たち大人の「価値観の転換」
いま必要なのは、金銭的支援だけではありません。 社会全体が「子どもを産み育てることはいたって自然なこと」という価値観を取り戻すことです。そのためには、保育者だけでなく保護者様や地域、行政等の全ての大人の理解と共感が欠かせません。 保育・教育の現場は、こうした皆さまの支えがあって初めて前に進むことができます。
私たちは誰でも、「結婚や出産に不安を感じず、子どもが生まれることを社会全体で喜べる国」でありたいと思っているはずです。その実現のために、本園は、子どもたちの未来を見据えた保育・教育を、これからも全力で進めていきます。
◆最後に
私たちはすぐに目先の物事や現象にとらわれがちです。しかし、保育・教育の本質は、そのような目先の物事を目標としたものではないはずです。
今生まれてきた子ども達が20~30年後に親として、働き盛りの社会人として実生活も心もどのように豊かに過ごしていくのか、そして更に50年後は孫たちがどのように育ち、この国を作っていくのか。
50年後の日本をつくるのは、いま目の前にいる子どもたちです。そして、その子どもたちの未来をつくるのは、私たち「いまの大人」です。
どうか共に歩みましょう。子どもたちのために、そして日本の未来のために。
( 令和8年 6月 )
【本文の参考データ】 今後50年間の人口予測、推移 ※sheet1(実績値・推移等統計情報.pdf (1.14MB)
今後50年間の人口予測、推移 sheet2(参考、論考).pdf (0.87MB)
作成日:R8.6.14 作成者:澁谷暢達
■園長の経歴・社会的活動等■
【音楽】
平成16年 音楽大学卒業
平成18年 関西二期会オペラ研修所 研修生第41期修了
平成18年 関西二期会 準会員
平成21年 帰熊
平成24~26年 リサイタル開催
令和 7年 4月現在
【保育】
平成22年 淳光育児園 副園長
平成24年 淳光育児園 園長
平成29年 芦北郡保育園協会 会長
平成29年 熊本県保育協会 理事(~令和7年5月)
〃 熊本県保育推進連盟 幹事(~令和7年5月)
令和 4年 九州保育三団体協議会 会長表彰
令和 7年 4月現在
淳光育児園 園長
熊本教区仏教保育連盟 理事
葦北郡保育協会(旧:芦北郡保育園協会) 会長
【学会等における発表・論文等】
・第65回 全国保育研究大会(主催:全国保育協議会、他)
日時: 令和4年10月20日
会場: オンライン配信
内容: 第4分科会 研究発表者:澁谷暢達 (座長:倉石 哲也 氏)
・第29回 日本保育保健学会(主催:一般社団法人 日本保育保健協議会)
日時: 令和5年5月21日
会場: 長崎大学 医学部
内容: 教育講演3 講師:澁谷暢達 (座長:水田 明光 氏)
・第8回 九州保育三団体研究大会(主催:九州保育三団体協議会)
日時: 令和6年7月11日~12日
会場: 熊本城ホール
内容: 第7分科会「保育の社会化に向けて」 座長:澁谷暢達 (助言者:門田 理世 氏)
・災害対応「備え」とは何か~令和2年7月豪雨の被災経験より~ 著者: 澁谷 暢達
オンライン掲載:国立研究開発法人 科学技術振興機構
資料名:「保育と保健(Japanese Journal of Well-being for Nursery-schools)」
巻: 28号: 2ページ: 23-26 発行年: 2022年09月
著作権:一般社団法人 日本保育保健協議会
※こちらからもダウンロード出来ます→ 医学論文をダウンロード「メディカルオンライン」
・被災時における保育事業の継続について(災害への備えと対応) 著者: 澁谷 暢達
オンライン掲載:J - GLOBAL
資料名:「保育と保健(Japanese Journal of Well-being for Nursery-schools)」
巻: 29号: 2ページ: 10-13 発行年: 2023年09月
著作権:一般社団法人 日本保育保健協議会
※こちらからもダウンロード出来ます→ 医学論文をダウンロード「メディカルオンライン」
■淳光育児園 沿革■
昭和23年10月 1日 熊本県知事より保育所として認可を受ける(定員70名)
昭和24年 5月 1日 寺院倉庫(江戸末期建築)を改造し園舎とする
昭和27年 8月25日 三笠宮崇仁殿下、全国レクレーション大会の際、本園ご視察
昭和28年 4月 1日 旧宮浦分教場を佐敷町より借用し宮浦分園開設(定員110名)
昭和29年 4月29日 天皇陛下よりご下賜金を拝受する
昭和31年 4月 4日 初代園長 澁谷了喜 死去
昭和31年 5月 1日 第2代園長 澁谷幽哉 就任
昭和34年 3月31日 本堂建設に伴う資材倉庫(昭和29年建設)を改造し園舎とする
昭和42年 3月31日 芦北町より吉尾小改築に伴う廃材の払い下げを受け園舎増築
昭和43年 3月31日 寺院炊事場(昭和3年庫裡の古材で建設)を改造し園舎とする
昭和44年 3月31日 宮浦分園を廃止する
昭和52年11月 3日 第2代園長保育功労を認められ藍綬褒章を賜わる
昭和57年 6月19日 厚生大臣より社会福祉法人同朋会の設立認可を受ける
昭和57年 7月20日 社会福祉法人同朋会を設立
初代理事長 澁谷幽哉 就任
昭和57年 8月31日 私立淳光育児園の廃止
第2代園長 澁谷幽哉 退任
昭和57年 9月 1日 社会福祉法人同朋会淳光育児園発足
第3代園長 澁谷百錬 就任
昭和57年12月 1日 淳光育児園改築工事 起工
昭和58年 3月20日 淳光育児園改築工事 竣工
昭和58年 4月 1日 熊本県知事より施設、場所、定員変更(認可定員90名に減員)
平成 8年 5月 5日 初代理事長 澁谷幽哉 死去
第2代理事長 澁谷百錬 就任
平成14年 4月 1日 放課後児童健全育成事業(学童保育)開始
平成24年 9月30日 第3代園長 澁谷百錬 退任
平成24年10月 1日 第4代園長 澁谷暢達 就任
平成27年 4月 1日 認可定員を110名へ変更(利用定員110名)
平成29年 8月 1日 利用定員100名
令和 元年 8月20日 新園舎改築工事着工
令和2年 4月30日 新園舎竣工
令和2年 5月11日 新園舎開園
令和2年 7月 4日 「令和2年7月豪雨」により被災(床上浸水被害)
令和2年12月 29日 水害復旧工事完了
令和3年 2月27日 新園舎落成式、水害復旧報告式
令和7年 4月 1日 利用定員90名
令和7年 7月 1日 乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度) 開始
現在に至る




